鳥取県中部の地域墓地にて、20基以上のお墓の「寄せ墓」工事

鳥取県一円にて、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、前田石材 代表の前田です。鳥取県中部の地域墓地にて、20基以上のお墓の寄せ墓工事をお任せいただきましたので、ご紹介いたします!

 

鳥取県中部 地域墓地 リフォーム(寄せ墓)

 

鳥取県中部のお寺に隣接した地域墓地にお墓をお持ちの方からご相談をいただきました。先祖代々のたくさんのお墓があり、この機会に寄せ墓をしたいとのことでした。

 

こちらがご相談いただいたお墓です。代々のお墓以外に、隣や後ろに並んでいる古いお墓もすべてお客様のご先祖様のものです。

 

こちらのお写真の右端に見えているのが先ほどの代々墓で、隣に10基ほど、その後ろにも10基ほど、あわせて20基以上のお墓が並んでいます。歴代のご先祖様の夫婦墓や個人墓です。

 

お客様は、広い敷地にたくさんのお墓があり、そのお参りや管理が大変なことにお悩みで、この機会に寄せ墓をしてお墓をひとつにまとめ、雑草が生えないようにしたいとご希望でした。

 

お客様とお話して、ご希望を採り入れた何通りかの案をご提案しました。最終的に、古いお墓はすべて撤去して、既存の代々のお墓ひとつにまとめ、墓石はきれいにして据え直すことになりました。また、古いお墓の巻き石を利用して敷地を区切り、灯篭や墓誌などは新たに製作、周りは草が生えてこないよう施工します。

 

宗教儀式をしてお墓の取り外しを終えました。あとは巻き石を残しています。かなりの広い敷地であることが分かります。

 

巻き石も取り外しました。取り外した巻き石は高さごとに集めて、再利用できるものと処分するものに分けます。このあと、奥に見えている代々墓も一旦取り外しました。

 

再利用する巻き石は一旦持ち帰って洗浄等の作業をします。こちらでは、奥から手前に向かって傾斜していた場所を平らにする工事をしています。大がかりな工事になりました。

 

平らにした場所を地固めしたら、きれいに洗浄した縁石を、寸法に合うよう決めた設置場所にそれぞれ配置します。あらかじめ番号を振っておいて据えていきました。

 

再利用した縁石をすべて据え終わりました。これで広い敷地を区切り、お墓を設置する場所に基礎を打ちました。

 

お墓を設置する場所には、別の巻き石を設置しました。実はこちらも、不足する一部を新しく製作して、ほかは既存の巻き石を工場で加工して再利用しました。お墓の納骨室と基礎を打ち、手前に拝み石と灯篭の台座も設置しました。

 

お墓の基礎の上に地廻り石(一番下の台)と、戒名板の台座、塔婆立を設置しました。たくさんのご先祖様のお名前を彫刻するため、かなり大きな戒名板になります。

 

お墓の周りは草抑えの防草シートを敷き詰めました。この上に砕石を敷いて仕上げます。戒名板や灯篭、洗浄を終えたお墓を設置して、工事完了です。

 

たくさんのご先祖様をおまとめした寄せ墓工事が完了しました!

 

代々のお墓はきれいに洗浄し、黒い水垢等の汚れも付いていましたが、とてもきれいになっています。手前に拝み石を新設し、お参りしやすくなりました。墓誌は、たくさんのご先祖様のお名前を上下2段に分けて彫刻しました。

 

たくさんのお墓の中にはご親戚の方のお墓もあり、今は一旦別にお祀りするということで、お隣にこのような形で設置しました。

 

敷地全体です。巻き石で区切り、防草施工をしていますのでお参りも管理もかなり楽になります。

 

今回の墓地は、手前に向かって傾斜している上に、左右で高さの違いもありました。当初はここも平らにして鳴らす案もあったのですが、周りの状況を考えてこのまま維持し、巻き石の高さを調整して対応しました。また、巻き石の外側も仕上げで真砂土を補充させていただきました。

 

お客様には大変喜んでいただけました。思わぬ大プロジェクト!になりましたが、これなら安心して次の世代にも受け継いで行けますね。広い敷地やたくさんのお墓の管理はとても大変だったと思いますので、今後は以前よりも気軽にお参りにお越しいただけると嬉しく思います。当社に工事をご用命いただきまして、ありがとうございました。

たくさんのお墓をひとつにまとめる「寄せ墓」工事は、近年当社でもよくご相談いただいています。今回のような大掛かりな工事や、既存のものをうまく再利用する工事では、石材加工の技術だけでなく土木工事の技術や経験もとても重要になります。当社は多数の実績から得た経験とスタッフの技術力で、色々なご要望を叶えながら創意工夫でご対応しております。「お参りしやすくしたい」「受け継ぎやすくしたい」とお悩みの方は、お気軽にご相談ください。