インド産黒御影石M10の、地上型納骨室のお墓を建立しました。鳥取市の村墓地にて

鳥取県一円にて、お墓や石材のお仕事をさせていただいております、前田石材 代表の前田です。鳥取市の村墓地にて、インド産M10のお墓を建立させていただきましたので、ご紹介いたします！

 

【鳥取市 村墓地　お墓の新設　インド産M10】

 

以前ご縁のあったお客様から、お墓を建立したいという同じ集落にお住まいのご親戚様をご紹介いただきました。墓地は既にお持ちということで、現地へ確認に向かいました。

 

印の場所がお客様のお持ちの墓地です。ご覧のように、お墓の部材が置いてありました。ご親類の方から使われなくなったお墓の部材を譲り受けておられたそうで、当初はいまある石材を活用してお墓を建てたいとご希望でした。岡山県産の矢掛石のお墓でしたが、部分的にしか残っていなかったため、方法としては石を継ぎ足して今あるものを活用するか、すべて新しく作り直すかの２通りになります。残された石材に特別に思い入れが強いというわけではなかったため、新しく作り直すことにされたので、ご希望を伺って設計図を作成しました。

 

工事開始です。お墓の石材をすべて取り除いた後、下地のコンクリートをはがしました。前面のコンクリートもこれから撤去します。

 

基礎コンクリートを打ち、中の砕石を入れて地盤を固めます。今回は、仕上がりの形状に合わせて２段の基礎を打ちました。

 

外柵を据え終わり、内部にコンクリートを施工しました。巻き石の高さはお客様のご希望で、向かって左後ろのお墓の巻き石の高さと合わせています。入り口から入ったお墓手前部分には、当社自慢の一枚物の大きな拝み石を設置しました。中央奥が納骨室の下にあたる土残し部分で、数か所ある穴は水抜きの穴です。今回は地上型の納骨室のお墓ですが、お客様は50年・100年先まで心配しておられて、もし納骨室がいっぱいになってもこの部分にご遺骨を還せるようにと、この土残しは特に設置を希望されていました。

 

地上型の納骨室を設置、マットで養生をしています。墓前には長谷型の灯篭、青石の物置きを設置しました。奥の印は、墓誌の台座に設置したボルトです。お墓本体や灯篭などはもちろん、万一の地震などの揺れでも倒れたりしないように施工します。

 

納骨室の上にお墓本体を耐震施工で据え付けて、完成です！ 黒御影石の重厚感あるお墓です。

 

お墓本体です。インド産のM10は、硬度が高い丈夫な石で、真っ黒ではなく緑がかったような色合いの、人気の黒御影石です。正面文字の「倶会一処」、家紋部分も色を入れない素彫りですが、石の色合いもあってきれいに見えます。こちらの地域は、初盆には親戚の方々がお墓を訪れてお花を供えられる慣習があるため、花立を２対ご用意しました。手前には供物台を兼ねたお線香立を設置しました。

 

灯篭は、お客様のご希望で首締めがないタイプです。供えられた方のお名前も色を入れずに仕上げました。お墓本体と同じく、ペイントを入れない素彫りでも文字彫刻などがきれいで自然な仕上がりです。階段の踏み込みや一枚物の拝み石は、表面をバーナー加工ですべりにくくしています。

 

完成したお墓をご覧になったお客様には、大変喜んでいただけました。今回、事前にご希望をはっきりとおっしゃっていただけたおかげで、巻き石の高さを周りに合わせたり、お掃除しやすいような棹石の高さに調整したり、ご希望に合わせて図面を引き、細かい点までご納得いただいて工事に取り掛かることができたので、最終的にご満足いただけるお墓に仕上げることができました。お墓の建立は、初めて経験される方がほとんどですので、分からないことも多いと思います。お墓に関するご要望はもちろん、ご不安に思われていることなども丁寧に伺って、安心してお任せいただくことをモットーに、今後もお墓作りのお手伝いを続けて参ります。